紫陽花なアイツ

このまま、あたしが帰ったら、アイツどうすんだろ?

バカだな…。

あたしは葉介が入って行ったコンビニの傘立てに黒い傘を突っ込む。

まだ小雨だし。

そのまま走った。

けれど、途中から雨が強くなってきて。

あたしは公園の屋根のある場所に入った。

夏になると、よくお母さん達が涼む場所。

前髪からポタポタと落ちる雫を見る。

「…あたし、バカ。」

うずくまった。

その瞬間。





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