紫陽花なアイツ

例え結婚しても、爽介は爽介だ。

きっとあの顔で笑いかけてくれる。

「あ、そういえば。葉介と一緒じゃなかったんだな。」

石段を何段か下って、あたしの方を振り返る。

「葉介、来てるの?」

「行くって言ってたけど。」

あたしは身を翻して、振り返り爽介に手を振る。

「行ってくる!!」

そう言って。





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