Love story's
朝早くから出掛けていたアレンの手には、見た事の無い植物があります。


「笹(ササ)と言う植物らしい」


「それをどうするの?野菜か果物でも出来るの?それとも、お花が咲くのかしら?」


「いや、何も出来ないけど、飾るんだ」


「え?どうして?」


益々不思議そうな顔をしたリリーに、アレンが続けます。


「ある国では、今日は“七夕”と言う日らしいんだ。それで、七夕の時にはこの笹に願い事を書いた紙を吊(ツル)すと、その願い事が叶うんだと聞いた」


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