Love story's
柔らかい風が頬を撫でるように流れ、草の香りを運んで来ます。


昨日まで数日間続いていた雨がまるで嘘のように、今日の空には大地を照らす太陽の姿がありました。


「あら、アレン。おかえりなさい」


笑顔でアレンを迎えたリリーは、いつものように彼の頬にキスをします。


「ただいま」


アレンも彼女の頬にキスを返し、優しい笑みを浮かべました。


「ところで、それはなぁに?」


リリーは、彼の手の中にある物を見て不思議そうな顔をして、小首を傾げました。


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