Love story's
男子達の輪の中にいた香坂君があたしの方に向かって足早に歩き出したのは、目が合った後すぐの事だった。


まだ大半の生徒が残っている教室で、何となく注目を浴びているような気がするのは、たぶん気のせいなんかじゃない。


「……あのさ、のえる」


あたしの目の前に立った香坂君が口を開くと、周りから『ヒュ〜!』と囃(ハヤ)し立てるような歓声が上がって…


「お前ら、いちいち煩いわ!さっさと帰れや!」


瞬時に真っ赤になったあたしの心を察するように、彼が大声で叫んだ。


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