※ご主人様は完璧王子?※
『……ぃ…ぃゃ………こ…ない……で……』
なんとか声をだしてみたが、やっと出たその小さく震えた声は逆にその男を刺激したらしい。
そいつは脂ぎった顔にいやらしく気持ちの悪い笑みを浮かべ、あたしの顔を太い指で撫でた。
ビクッと震えるとそいつはますます興奮したらしく下品な口でハァハァと息を荒げはじめた。
そしてゆっくりとあたしの上に覆いかぶさってきた。
絶体絶命と思いもう頭の中が真っ白になったときだった。
ふっと1つの名があたしの脳裏をかすめた。
もう、恐怖でかさかさに渇いた唇であたしはその名を呼んだ。
『りゅ……龍ヶ…峰ぇ……』
バタンッ!!
音がした方をその男越しに見るとそこにいたのは…………
※完璧人間の王子様※だった………。
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