※ご主人様は完璧王子?※




後ろを振り返らずに階段を登り切る。

一回こけそうになって焦ったが、なんとか踏み止めた。



「あら、早かったわね。」


階段の向こうにはまたいつもの世界。
さっきまでの白い、異世界のようなところがなぜかすこし懐かしくなる。


「そんなに話すこともなかったんで。」


そう答えると理事長はすこしつまんなそうに唇をとがらした。



「まぁ、いいわ。
とりあえずまた連絡すると思うから、待っててね。」



そう言って最後ににこっと微笑むと理事長はおれらを理事長室から出した。






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