※ご主人様は完璧王子?※



シャッ…シャッシャッ…シャッ……

トランプを配り終えまたディーラーが口を開く。


「ではチェンジをしてください。」


まず白山がカードを一枚置き山から一枚取った。
とたんににやっと笑う。



龍ヶ峰も一枚置き、山から一枚引いた。

おもわず手を合わし、目をぎゅっと瞑って神様に祈る。


「では両者ともカードを開いてください。」



パラッとカードが机に置かれる音が響く、あたしはおそるおそる目をあけてカードを見た。


白山、ストレートフラッシュ
龍ヶ峰、ロイヤルストレートフラッシュ




「勝者は龍ヶ峰様です。」



その声が耳に届いた瞬間、私は歓喜のあまり椅子から立ち上がり龍ヶ峰の胸へと飛び込んだ!


ぎゅっと抱き締めると龍ヶ峰は優しく優しくあたしを抱き締め返してくれた。


嬉しくて、嬉しくて、もう幸せで幸せで。
大粒の涙が頬を伝った。




その時だった。




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