※ご主人様は完璧王子？※

ｶﾞﾁｬｯという音とともに扉が閉まり、また私たちは沈黙に包まれた。

月の明かりだけがあたし達を柔らかく包む。
静かでゆったりとした時間がしばらく流れたあと龍ヶ峰はあたしの頭をぽんぽんと叩いてあたしの耳に口を寄せて澄んだ声で囁いた。


「この面倒ごとが終わってもあの約束わすれるんじゃねーぞ。」


こくん、とちょっとうつむき加減に頷くと龍ヶ峰はまたあたしの頭をぽんぽんと叩いき窓に足をかけた。


「んじゃ………またな。」

「うん……また……」


とんっという音のしたあと顔をあげると窓の外にはもう綺麗な月しか浮かんでいなかった。





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