ひとひらの願い―幕末動乱―
確かに、今山崎さんがどこにいるのかなんて、誰も知らないのだろうけれど。


私がこれで死んでしまったら、もう会えないから。



だから―――…




「そうですか……」




――会いたいんだ。




死んでしまったらと思うと、切なくなってくる。



"そや。また機会あったら話そうや"



そう言ってくれたのに、会えないのは嫌だから。




「―どないしたん…?」




立ち止まってしまった私に、そう聞こえた声。



優しい、貴方の声―――…


< 55 / 98 >

この作品をシェア

pagetop