悠久の貴女へ
「そろそろ…何ヶ月になるのかなぁ……」



織さんが消えてから、と、私が最後にお墓参りに行った日から。


外に出してもらえない分、土方さんに頼んだ。

織さんのお墓、なるべく毎日行ってあげてください、って。


そうしたら、土方さんはこう言った。



「言われなくとも、お前の代わりに行ってやるつもりでいた」



まったく、土方さんは何を考えているかよく分からないんだから!


…そう思ったけど、土方さんがそう思っていてくれて、よかった。

正直、安心している。


ちゃんと彼女のことを覚えていてくれる。


それはそうだ。

織さんは土方さんの小姓だったのだから。



「道場、行きますか……」



外出禁止でも、中を歩くのは別にいいと思って。

私は道場に向かうことにした。


誰か相手にしてくれるかな……


そう思いながら、あまり日の当たらない日が続く、部屋よりも寒い縁側に出た。



「おっ! 総司!」


「大丈夫か?」


「原田さんに、永倉さん!」



久しぶりに会った仲間に、嬉しくなる。

原田さんも永倉さんも、元気でやっているみたいで、よかった。


私のようにならなくて、よかった。

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