悠久の貴女へ
「今から道場行くんですけど、お二人はどこへ?」


「あ~…んまぁな」


「口外無用だ、左之」


「ふ~ん……そうですか」



特に気にもせず、ただ道場に行きたかった私は、二人と別れた。



「じゃ、私は道場に行くので!」


「おー! 気ぃつけろよ!」


「あまり無理するなよ」



二人に心配されたけど、ありがとう、とだけ思って、また足を進めた。



道場に近くなるに連れ、威勢のいい声が聞こえてくる。


ずっと聞いてなかったせいか、何か興奮するな~っ!

やりたいけど……やったら駄目ですよね? 土方さん……



「こんにちは~っ!」



周りにだけは心配されたくないから、元気よく挨拶して、入る。

そこにいた人達は、みんな私の方を向いて、挨拶を返してくれた。



「沖田くん、どうしたのかな?」



その中から一人、私の前に出てきて、声をかけてくれた。

試衛館時代からの古株の……



「山南さん! お久しぶりですね~!」


「相変わらず元気だねぇ、君は」



にこっと笑ってくれたのは、山南さん。

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