ゴーストオブアイデンティティー
そして桐はこうも思った。



そんな座敷幸福だから故に、


暗忌運命を求めたのかも知れない、と。


運命と幸福の関係は、桐は知らない。

が、運命が幸福の心の拠り所であった可能性は、ひたすら高い。
逆もまた然り。

幸福を運命は求めた。



片や、

世界を知り尽くし、世界を棄てた、心を知らない全知の少年。




片や、

世界を全く知らず、世界を求める、何も知らない無知の少女。





真逆にして、同一。


「僕はアイツで、アイツは僕だ………」


「サダメは幸福。幸福は、サダメ………」





桐は、今更ながらに知った。


悔やんだ。

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