青空応援歌
「・・・わかんない」


「何がだよ。・・・さっきへこんでたのは、先輩に彼女がいるからだろ?別れたらへこむ必要もないし、そういう気持ちでいいんじゃねぇの?」



陽斗の言うとおりだ。

私は先輩が好きで
でも先輩には彼女がいて
それでショックを受けてたはずなのに


いざ本当に「別れる」ってことになると


喜んでていいのかな。


先輩の不幸を、喜んでていいのかな。








私が黙り込んでしまうと
陽斗はそれっきりその話にふれてこなくなった。

こういうところは、優しい。



お互いのお昼ご飯と向き合って

ただ、時が流れた。
< 45 / 65 >

この作品をシェア

pagetop