青空応援歌
昼休みが終わるチャイムが鳴った。
私が立ち上がる前に陽斗が立ち上がった。


「あっ・・・陽斗」


「何?」


「ありがとね・・・」


「なっ・・・何がだよ!俺、何もしてねぇよバーカ!!!」



それだけ言って陽斗は走って階段を降りて行った。

せっかくちゃんとお礼言ったのに!
最後の言葉は余計よ!!






教室に帰ると京子がやっぱり笑顔で待ってくれていた。


「おかえり~」


「ただいまぁ~」


私は屋上での事を全て京子に話した。


「へぇ・・・。で?柚はどうしたいの?」


頬杖をついて京子はニンマリと笑った。
きっと京子のことだから全部察しているんだと思う。


「・・・先輩が幸せならそれでいいのかなーって思っちゃう。でも先輩の幸せなんか考えてる暇がない自分がいるの。別れちゃえ!って心のどこかではきっと・・・思ってる。もう自分がどうしたいのかわかんない」


「だから?」


「・・・今までどおりで!」
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