狼と赤ずきん。
「そう、兄貴から聞いたんだけど
不登校だった時に高校生の不良たちの仲間にいたらしいよ。」
「マジ!?怖~!
そんな奴がウチラのクラスにいるとか無理なんだけど。
また、不登校になってほしいな。」
2人の話を聞いて私の頭の中で何かが過ぎった。
もしかして、荒月って
さっきの腹立つ男子??
私は憂鬱になって顔を伏せた。
そして、荒月という男子が
あの腹立つ男子ではないように強く願った。
「おいっ・・・!おいっ!」
誰かが私を呼んでいるみたい・・・。
私は恐る恐る顔をあげた。
「大丈夫か?顔色悪いぞ?」
そこには流本が心配そうに私を見ていた。
流本を見て心が落ち着いた気がする。