『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
そんな滝沢の疑問に笑いながら茂は答えた。


茂『新道は“改竄しなかった”んじゃない…“改竄出来無かった”んだよ』


滝沢『“出来なかった”?…』


茂『これには、1つの新道自身の“ミス”と、もう1つの“事件”が重なってたんだ』


滝沢『“新道のミス”と“1つの事件”?』


茂『まず、新道自身が俺達に最初に“新しいパソコンを買った”って言う記憶を植え付けるのを忘れていた事これが新道の“ミス”。』


茂『まぁ仮に新道がこのミスをしなくても結局この後の…いや、後で話すよ。』

滝沢(“この後の”?…)

茂『まぁそれは置いといて。実際、本当だったら、さっき滝沢が言った様に、新道は何時でも俺達の記憶を改竄出来るから、この“ミス”自体は大した事は無いけどね。』


茂『でも、そこに“もう1 の事件”が新道には起こっていたんだよ。』


茂が12歳の時の回想シーン。


茂と茂の母が真新しいパソコンに疑問を抱いて居る頃。


一方、新道にも異変が訪れていた。


新道が居る“Memory社”社長室。


巨大なコンピューターを操作しながら、頭を抱えて悩む新道。


新道『何だ何が一体どうなってるんだ』


新道『世界中の皆の記憶を見る事は出来るのに…』

新道『何故、誰の記憶も操作出来んのだ』


新道は茂から押収した茂の前のパソコンを立ち上げて、茂パソコンを調べる事にした。


茂のパソコンを操作する新道。


新道『きっと“あのガキ”の仕業だ…』


新道『何をしたんだあのガキは』


その頃茂の家では新しいパソコンに疑問を感じつつも茂は新しいパソコンを使い、学校の宿題をする事にした。
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