メモリー
隼人はかんざしを手にすると、あたしにつけるためにあたしの髪を触った。
なんだか密着する体制で緊張する。
こんなに近かったら心臓の音聞こえちゃうんじゃないかってぐらい。
「よし。できた。」
至近距離で隼人の声が聞こえる。
なんだかくすぐったくて…恥ずかしくなった。
用が済んだので隼人は離れてしまった。
さっきまでは恥ずかしくて、離れてほしかったのに…
なんか不思議。
今は離れたくない。
もっとくっついていたい。