メモリー



この時のあたしは、大切なものを失うぐらいなら、最初から手に入れなければいいと思っていたの。



手放す辛さを味わうくらいなら、最初からそんなものいらなくて。




1人で最期まで生きようと思っていた。
1人で生きるしか、ないと思っていた。





――隼人。



そんなあたしを変えてくれたのは、あなただったね。

























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