REVERSI
「君にはいつも驚かされるな」
溜息と共に笑みが零れた。
「俺は、」
何となく、本当になんとなくだけど、また謝られる、そんな気のする声。
「聞きたくない」
それなら、遮るしかない。
「…聞きなさい」
「聞いても、何も変わらない。僚が好き、何度でも言うだけ。あたしってば随分アツイ女だよ。今知った」
勝手な事言ってるのも分かってる。目が熱い、泣きたくない、なんで僚の前じゃ涙ってこんなに簡単に流れるんだろう。
「あたしだって初めて出会った時のあたしじゃない。変わるものもあるし、忘れる感情だってある」
髪型だって、化粧の仕方だって、経験も、卑怯になる事も覚えた。
「だけど、あたしがあなたを求めてるんだから仕方ないじゃないか」
尤も、こんな台詞吐く日がくるとは思わなかったけれど。