春を呼ぼう


「いや減るだろ、いろんな意味で減るだろ」

「ガキが何人増えようが同じよ、無駄に広いんだし。とりあえず、西の部屋に上げてちょうだいな。今忙しいから、じゃーね」
「お、おい、待てよ!!」

ブチッ ツーツー…

動揺した声にも容赦なく切れる電話。


「忙しいって…ポーカーだろ…」

げんなりと呟く。

(確かに、無駄に広くはあるが…)

正直なところ、ジュンは人付き合いというものがあまり得意ではない。

「ジュンの友人」だなんて希少。
それは父親の都合のせいでもあったが、さほど苦にした事はなかった。
それ程に彼は他人に入り込まない生活を常としていた。

それが今日は、なんというか青天の霹靂。
ジュンにとってはまさにそれだった。

初対面を相手に、しかも突然家に住むと言われても、一体どうしろというのだ。



はぁぁ、と大きな溜め息をついて、ジュンは思った。

流石親父の母親だ、文句を言わせる隙すらない滅茶苦茶さ。
つかリズって誰だ?
聞いたことあるような、ないような…駄目だ、寝起きで頭回らねぇ…




諦めたジュンは待たせておいた少女をとりあえず入れてやる事にした。


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