俺とお前と宇宙たわし
「…で、たわしサンをうちに持ち帰ったのデス。
ちゃんと洗って、しっかり使えるようになりマシタ。」
「すっげぇ…」
「そしたら、たわしサンがしゃべったのデス!
ワタシ腰ぬかしちゃいマシタ」
「そうだろうな」
宇藤も歩いたのを見て、腰抜かしてたし。
「たわしはなんていってたんだ?」
「ソレガ…あまり覚えてマセン……
日本語でしゃべっていたのは覚えてマス。
しかし、当時のワタシは日本語全くわからなくて……」
「……たわしは日本生まれってこと?」
「多分……こないだまたイタリアに行ったけれど、たわしサンは居ませんデシタ」
…へぇ。
「…で、そのたわしがこれだと?」
俺は机の上のたわしを持った。
「オフコースッ!……」
「…YOU-I?」
YOU-Iは何かほしげな表情をした。
俺にはなにがほしいのかわからなかった。
「…キウイを狙ってる……!?」
宇藤が言った。
「ワタシあれ大好きナンデス……食べてから続きを話してもいいデスか…?」
YOU-Iは遠慮がちに言った。