先生……
冬休みが過ぎれば、3学期はあっという間。

先生の受け持つクラスの生徒ではなくなってしまうかもしれない。

ふと、淋しさに胸を焦がした。

―――――

ガチャッ

「………いつも通り。」

もう慣れた。

これが当たり前なんだから。

毎日毎日淡い期待を抱いては毎日毎日裏切られる。

その度に傷付いて…。

人は慣れてしまうんだ。

傷付き過ぎて心が麻痺してしまったのだろうか。

期待をすることさえなくなった。

何も感じない。

何も、カンジタクナイ。

目を背けて、何も知らないと思うようになってきた。

あたしには、『心』が残っているのかな。

季節は、冬――……。
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