僕等がみた空の色
――花びら…?
一面舞い散るものによって、真っ暗闇だったこの場所はほのかに照らされている。
すると、風はぴたりと止んだ。
踊るようにしていたそれらは、ただ落ちるように降り続ける。
――…いや、雪か。
よく目をこらして見たら、花びらなんかじゃなかった。
呆然とそれを見つめていて、はっと気づくと、あたりは銀世界になっていた。
どこを見回してもさっきから押し潰されそうだった真っ黒は見つからない。
発作が起きないのは夢だからか。
ほんの少しの期待も抱かずに冷静に考える。
そのまま、仰向けに雪の上に倒れ込んだ。
……真っ白だ。
このまま、消えてしまいたい。
降り積もる雪が、全てを埋め尽くしてくれたら。
痛みもなにもかも、感じなくてすむのに。
最低なことを考えていると知っていながら目を閉じる。