僕等がみた空の色





あの部屋にはまだ何もない。


アオとの思い出がつまっているのは、あっちの部屋だけ。


塔にある部屋は……藍との思い出しかない。




そこで気づいたんだ。




あたし、アオとのこと思い出にできてる。



きっと藍が優しいから。


不安になる前に、凍てついた心を溶かしてくれるんだ。




――…でも、忘れたら?


アオのこと忘れたら?




急に怖くなった。


握る手に力をこめた。


あたしが忘れたら、アオは、ひとりぼっち?


だめ、

ダメだよ。



罪の刻印は消えない。



今更思い出した。

あたしはどうしても逃れられないんだ。


アオは許してない。



勝手に思い出なんかにしたら、ダメなんだ。






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