僕等がみた空の色





毛布の下で、藍があたしの手に触れた。


その手を握り返して、瞳を閉じる。




あの頃の、景色。




「櫻井(さくらい)蒼――アオは、幼稚園のときに、向かい側に引っ越してきたの。」



正直、そのときのことはあまり覚えていない。


小学生になって、ママに引っ越してきたことを言われて、ああ、そっか、て思った。


ずっといたと錯覚するくらい呆れるほど一緒にいた。



「アオは、明るくて優しい男の子で、いつも人気者で、…いつもあたしのそばにいた。」



出会ったときからずっと。

理由なんてなかった。
お互いに、それが当たり前だと思ってたから。






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