僕等がみた空の色
「いやっ、そうじゃないんですけど…っ、あ、だけど!ぅあ…」
焦って訳分からない彼が面白くてあたしはずっとくすくす笑っていた。
「あー、あの…とりあえず、指揮者の椎名 壱(しいな いち)です」
よろしく、と言って、彼…椎名くんは徐々に集まり出した有志の生徒を召集しに行った。
短髪で爽やかなスポーツマン、てかんじ。
モテそうだな…、と客観的に思いつつ、ピアノ椅子に腰を下ろす。
ふと、視線が、藍を捉えた。
…目が、合った。
そっか、藍も参加してたんだっけ。
と思ってたら、逸らされた。
……やっぱまだ怒ってるんだ。
てか、今の見られたかな。
悪いことしたわけじゃないのに、なんだか後ろめたい気持ちになった。
「……別に、関係ないのに」
それはあたしと藍が、なのか、あたしと椎名くんが、なのか分からずに呟いて楽譜に目を落とす。