僕等がみた空の色
汐はあの日のこと、アオのこと、ちゃんと糧にして前に進んでる。
……なのに、あたしは……。
「人を頼っていいんだよ。結城くんにさ。」
隣で優しく微笑む汐は、もう小さい頃の汐ではない。
「近すぎるあたしが何を言っても、ただの慰めにしかならないから。どうしようもない事実だから、結城くんに縋ればいいんだよ。」
「……あたし、まだ全然前に進めてないよ、……でも、がんばるよ。汐に負けてられない。」
いつの間にか大人になってたんだね。
次はあたしの番だ。
いつまでも置いてけぼりにはされないよ。