僕等がみた空の色






予鈴がタイミングよく鳴った。


帰ろっか、と腰を上げる汐に向かって、最後に言う。



「ほんとに汐がいてよかったって思ってる。ありがとう。」



二人で微笑みを交わしあった。





確かにあたしたちは別々の道を歩き始めているんだ。



過去の柵(しがらみ)に、いつまでも囚われていたらダメだ。




……藍、あたし、だいじょうぶかなぁ。







< 94 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop