Devil†Story
母「あら…誰かしら?」


母親が出ようとした瞬間、父親は手を出し「俺が見てくるよ」と言い「ハーイ」と玄関に向かった。


澪「こんな時間に珍しいなぁ」


麗「回覧板ちゃう?」


澪「回覧板はこないだ回したから違うと思うけど…」

麗「まぁ、ええやん」


そう麗弥達は誰が来たのかを想像していた。



―――


父「はーい」


ガチャッ……


父親は何の疑いもなしに玄関の扉を開けた。


そこに立っていたのは夏なのに薄い茶色のコートを着た若い男だった。


父「どちら様ですか?」


父親は尋ねた。何せこの男に見覚えがないのだ。


?「どうも、どうも。こんばんは」


男は薄く笑いながらそう言った。


父「はぁ、こんばんは。ところで…どういったご用件でしょう?」


?「いや、近所の人から…ここの奥さんが長期入院から一時帰宅したって聞いたもんですから…“お祝い”、をと思いまして」


相変わらずの薄笑いのまま男は答えた。


父「あっ、あぁ。ありがとうございます。失礼ですが…どなたでしたっけ?」


さっきかわされた質問をまたした。


すると男は肩を揺らして笑った。


?「いやっ、知る必要もありませんよ」


ニヤニヤと笑いながら男が答える。


父「どういう意味ですか?」


?「ところで…知ってます?」


父親の問いには答えずに男は質問し返した。
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