Devil†Story
――バァン!


玄関の方からもの凄い音がした。


母「何っ!?今の音」


澪「何かトラブル…?」


母親が玄関を見に行こうとした瞬間…。


父「来るなっ!!誰も来るんじゃないっ!」


父親の声がした。


いつものふざけている感じではない。


麗「? 父ちゃん?」


父「グァッ!」


父親の叫び声に麗弥は走った。


母「! ダメっ、レイちゃん…!」


母親が止めたが麗弥は玄関の方に走って行った。


麗「父ちゃ…ん―!?」


そこで見たものは――


血塗れの父親の姿。


父「麗…弥…!?駄目だ、来るなっ!」


な…にコレ。


近くに立っている男にはよくゲームとかアニメで出てくるような鉄の爪。


それも血にまみれてた。


ジ「おやァ?息子の登場かァ?」


ニヤニヤと笑いながら…ジャック・ザ・リッパーと呼ばれてる男が麗弥を見た。

――ゾクッ


麗弥は恐怖で動けなくなった。


父「ッ…!俺は殺しても構わん!だが、子ども達と妻には手を出さないでくれっ!」


父親はヨタヨタになりながらも麗弥の前まで来て守るように手を広げた。


麗「と…父ちゃ……」


父「逃げろ、麗弥…母さんと姉ちゃんを連れて…!お父さんは…こいつを倒すから」


後ろを振り返りながら笑う父親。


もちろん、このまま残しておいたら父親が死ぬのくらい幼い麗弥にも分かった。

麗「い…嫌や…!父ちゃんが…死ぬなんて…絶対…」

父「良いから、行くんだ麗弥!」


ビクッ


こんな父親の怒鳴り声は聞いた事がなかった。


麗弥はゆっくり父親を見た。


その目には…優しさがあった。


父「今、母さん達を守れるのは…麗弥だけだ。麗弥は男だろ?だから…頼む」


父親は更に笑った。
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