Devil†Story
何故ならあの時のような急激な目眩や痙攣が全くなかったからだ。
今までと変わらず貧血なだけ。
おかしいな……。
あの時、あいつの毒は咬まれてから直ぐに効いたのに、まだなんともねぇなんて。
俺を連れて…行きたいんだよな?
なら今この毒、使わねぇでいつ使うんだよ。
俺が考え込んでいる間、奴は舌なめずりをして馬鹿にしたように話す。
ヤ「フフ…やっぱり、甘いねぇ、クロムの血は。危うく飲み干しちゃうところだったよ?」
「殺しちゃダメなのにさ」と楽しそうに笑っている。
尚更、意味が分からない。
だったら、咬んだ瞬間に毒を出せばいいのに、奴はそれをしていない。
未だに体に異変がないのがその証拠だ。
何故だ?
何故使わない?
この間との違いはロスの場所と顔を知った事とそれと……。
――まさか……?
そこまで考えて俺は奴の言葉で考え事を止めた。
ヤ「さて、決着をつけよっか?」
ナイフを指と指の間に挟め、構えた奴がそう言った。
ク「…臨む所だ」
俺も剣を構える。
もし、俺の考えが当たってれば……この勝負、俺の勝ちだ。
奴が地面を蹴ったのと同時に俺も地面を蹴る。
――ガキィン!
金属がぶつかりあう音が暫く響いた。
貧血な俺に対し、奴はまだ余裕ありげに戦っている。
ヤ「なかなか勝負つかないなぁ……。じゃっ、ちょっと本気出しちゃおう…かな?」
そう言った奴のスピードが増した。
ク「っ…!」
さっきよりも、早くスピードに追い付くのがやっとだった。
今は貧血気味である為、尚更防戦となってしまう。
そして、奴が視界から消えたのと同時に「ほら、ほら!何してんの!?背中ががら空きだよっ!」という声が背後から聞こえた。
振り向く間もなく、今度は2本のナイフが背中に突き刺さる。
ク「グッ…!」
ゴボッと口から血が溢れた。
ヤベッ……
奴の笑い声が頭をこだまして響いている。このままだと、奴の前に俺の意識がぶっ飛ぶ。
そう思った瞬間だった。
――ドクンッ
ク「……!」
またあの時の感覚がした。
一気に辺りは闇に覆われる。
相変わらず深い闇だった。
――オカエリ、クロム
あの声が頭に響いた。
――モウ闇ヘノ染マリ方ハ分カルダロウ?サァ、コッチダ。
抵抗もせずに闇に身を委ねる。
――ククッ…ソウダ。俺様ヲ楽シマセテクレヨ?
フッと奴の存在は消え、またあの倉庫の姿が目についた。
ヤ「これでおしまいだよっ!」
そう言った奴がナイフを降り下ろす前に……
――ガシッ
ヤ「!!」
その奴の手を掴む。
その時のクロムの顔は、あの時と同じで薄笑いだった。
その目は血の様に紅く深い闇で覆われていた。
今までと変わらず貧血なだけ。
おかしいな……。
あの時、あいつの毒は咬まれてから直ぐに効いたのに、まだなんともねぇなんて。
俺を連れて…行きたいんだよな?
なら今この毒、使わねぇでいつ使うんだよ。
俺が考え込んでいる間、奴は舌なめずりをして馬鹿にしたように話す。
ヤ「フフ…やっぱり、甘いねぇ、クロムの血は。危うく飲み干しちゃうところだったよ?」
「殺しちゃダメなのにさ」と楽しそうに笑っている。
尚更、意味が分からない。
だったら、咬んだ瞬間に毒を出せばいいのに、奴はそれをしていない。
未だに体に異変がないのがその証拠だ。
何故だ?
何故使わない?
この間との違いはロスの場所と顔を知った事とそれと……。
――まさか……?
そこまで考えて俺は奴の言葉で考え事を止めた。
ヤ「さて、決着をつけよっか?」
ナイフを指と指の間に挟め、構えた奴がそう言った。
ク「…臨む所だ」
俺も剣を構える。
もし、俺の考えが当たってれば……この勝負、俺の勝ちだ。
奴が地面を蹴ったのと同時に俺も地面を蹴る。
――ガキィン!
金属がぶつかりあう音が暫く響いた。
貧血な俺に対し、奴はまだ余裕ありげに戦っている。
ヤ「なかなか勝負つかないなぁ……。じゃっ、ちょっと本気出しちゃおう…かな?」
そう言った奴のスピードが増した。
ク「っ…!」
さっきよりも、早くスピードに追い付くのがやっとだった。
今は貧血気味である為、尚更防戦となってしまう。
そして、奴が視界から消えたのと同時に「ほら、ほら!何してんの!?背中ががら空きだよっ!」という声が背後から聞こえた。
振り向く間もなく、今度は2本のナイフが背中に突き刺さる。
ク「グッ…!」
ゴボッと口から血が溢れた。
ヤベッ……
奴の笑い声が頭をこだまして響いている。このままだと、奴の前に俺の意識がぶっ飛ぶ。
そう思った瞬間だった。
――ドクンッ
ク「……!」
またあの時の感覚がした。
一気に辺りは闇に覆われる。
相変わらず深い闇だった。
――オカエリ、クロム
あの声が頭に響いた。
――モウ闇ヘノ染マリ方ハ分カルダロウ?サァ、コッチダ。
抵抗もせずに闇に身を委ねる。
――ククッ…ソウダ。俺様ヲ楽シマセテクレヨ?
フッと奴の存在は消え、またあの倉庫の姿が目についた。
ヤ「これでおしまいだよっ!」
そう言った奴がナイフを降り下ろす前に……
――ガシッ
ヤ「!!」
その奴の手を掴む。
その時のクロムの顔は、あの時と同じで薄笑いだった。
その目は血の様に紅く深い闇で覆われていた。