Devil†Story
ーーーー
「……そして、オレはその場から…逃げたんだ…」
思い出して傷が痛んだのか、稀琉はギュッと胸の辺りを掴んだ。
「にゃるほどねー。そういう訳だったのね」
ロスは納得したかのように呟いた。
クロムは、初めの体勢から少しも動かずに稀琉の言葉に耳を傾けている。
「稀琉…確か、その指輪の武器が使える稀琉にしか家を次ぐ事ができなくて…武器のテスト中に暴走してしまって、親や兄貴を傷つけてしまったんやって…」
麗弥がそう尋ねると稀琉は首を横に振った。
「ごめん…。オレ、怖くて…言えなかったんだ」
「それなら、俺に言ってなかったことって…」
麗弥の言葉に今度は首を縦に振る。
「もう…誰かに嫌われるのはあの時は耐えれなくて…。それに、麗弥は初めて出来た“友達”だったから…。だから、言えなかった…。言わなきゃ…とは思ってた。麗弥は…オレに全て教えてくれてたから…だけど…やっぱり言えなかった…」
初めて出来た友達を失いたくなかったのだろう。
手が震えながらもそう言う稀琉の様子を見て、それは、安易に分かることだった。
「…それで、外に出て刹那に会ったんだな?」
今まで黙っていたクロムが口を開く。
クロムの言葉にうんと頷きながら稀琉はまた話を始めた。
「うん…。これは、刹那にしか言えなかった…いや、まだ子どもだったのと刹那には言わざる終えなかった状況だったから言ったのもあるけど…。皆を信じてなかったわけだはないけど…でも、怖くて言えなかった。だけど…あの後、外の世界で刹那に会って…刹那にだけは言えたんだ」
そうして、稀琉はまた話を始めた。
ーーーーーーーー
「ハァッ…ハァ…」
屋敷の正門の方へ走るキル。
そこには、大きく立派な門があった。
この大きな門を出たのはこれが初めてだった。
家族みんなで出るのを夢見ていたキル。
しかし、その夢は儚く散り…涙を流しながら門から外に飛び出した。
ギィィ…
ザァァと風が吹いた。
「ハァ…ハァ…」
回りは森のようになっていて、辺り一面木でいっぱいだった。
明け始めた空を見上げる。
あぁ…
僕…知ってる…。
この草の香りや秋の香り…そして、この紅い液体の匂いも。
記憶にはもちろんない。
外に出たことも…血の匂いが分かるほどの血液を見たこともないはずなのに。
だけど、知ってる。
…カラダが覚えているんだ。
つぅ…っと、また涙が頬を伝う。
「う……」
思い出したくもない両親の紅くなった姿。
そして、憎悪に燃えた兄の姿…紅い液体の温もり…。
自分の、手を改めてみてみると紅くなった手がそこにあった。
金魚の柄が入った白と蒼の着物も…自分が纏っているものは全て“紅”
「……ッ!」
キルは、それらを振り払うかのように走った。
うっすらと明るくなった外の世界を独りで。
「……そして、オレはその場から…逃げたんだ…」
思い出して傷が痛んだのか、稀琉はギュッと胸の辺りを掴んだ。
「にゃるほどねー。そういう訳だったのね」
ロスは納得したかのように呟いた。
クロムは、初めの体勢から少しも動かずに稀琉の言葉に耳を傾けている。
「稀琉…確か、その指輪の武器が使える稀琉にしか家を次ぐ事ができなくて…武器のテスト中に暴走してしまって、親や兄貴を傷つけてしまったんやって…」
麗弥がそう尋ねると稀琉は首を横に振った。
「ごめん…。オレ、怖くて…言えなかったんだ」
「それなら、俺に言ってなかったことって…」
麗弥の言葉に今度は首を縦に振る。
「もう…誰かに嫌われるのはあの時は耐えれなくて…。それに、麗弥は初めて出来た“友達”だったから…。だから、言えなかった…。言わなきゃ…とは思ってた。麗弥は…オレに全て教えてくれてたから…だけど…やっぱり言えなかった…」
初めて出来た友達を失いたくなかったのだろう。
手が震えながらもそう言う稀琉の様子を見て、それは、安易に分かることだった。
「…それで、外に出て刹那に会ったんだな?」
今まで黙っていたクロムが口を開く。
クロムの言葉にうんと頷きながら稀琉はまた話を始めた。
「うん…。これは、刹那にしか言えなかった…いや、まだ子どもだったのと刹那には言わざる終えなかった状況だったから言ったのもあるけど…。皆を信じてなかったわけだはないけど…でも、怖くて言えなかった。だけど…あの後、外の世界で刹那に会って…刹那にだけは言えたんだ」
そうして、稀琉はまた話を始めた。
ーーーーーーーー
「ハァッ…ハァ…」
屋敷の正門の方へ走るキル。
そこには、大きく立派な門があった。
この大きな門を出たのはこれが初めてだった。
家族みんなで出るのを夢見ていたキル。
しかし、その夢は儚く散り…涙を流しながら門から外に飛び出した。
ギィィ…
ザァァと風が吹いた。
「ハァ…ハァ…」
回りは森のようになっていて、辺り一面木でいっぱいだった。
明け始めた空を見上げる。
あぁ…
僕…知ってる…。
この草の香りや秋の香り…そして、この紅い液体の匂いも。
記憶にはもちろんない。
外に出たことも…血の匂いが分かるほどの血液を見たこともないはずなのに。
だけど、知ってる。
…カラダが覚えているんだ。
つぅ…っと、また涙が頬を伝う。
「う……」
思い出したくもない両親の紅くなった姿。
そして、憎悪に燃えた兄の姿…紅い液体の温もり…。
自分の、手を改めてみてみると紅くなった手がそこにあった。
金魚の柄が入った白と蒼の着物も…自分が纏っているものは全て“紅”
「……ッ!」
キルは、それらを振り払うかのように走った。
うっすらと明るくなった外の世界を独りで。