Devil†Story
「はー……逃がしちまったかぁ。しかし、さっきのオーラ……流石だなぁ」
稀琉を追うのを諦めたスロウスの額にはうっすら汗が滲んでいた。
もしかしたら……この場所に来てるのもあるが…稀琉の奴、鬼の血が目覚め始めてるのか…?
だったら尚更さっさと片さねぇとな。
「まぁ、いいや。キルサマは琉稀サマがなんとかすんだろぉ。それに…1番琉稀サマの前で調子こいてたクソガキをぶっ殺せるしなぁ」
ニヤリと笑ったスロウスがクロムを見据えた。
「はっ、言ってろよ。てめぇごとき時間稼ぎにもなんねぇよ」
「言ってくれるなぁ、クソガキ。キルサマの前では強がってかすっただけと抜かしてたが……」
ヒラリとコートが風に煽られた。
その右横腹には、深々と鉄棒が突き刺さっていた。
「そのほっせぇナリに突き刺さってやがるのによく言ったもんだぜぇ」
「生憎…俺は普通じゃないんでな。こんぐらいなんてことねぇんだよ」
「ククク……いつまでそのクールな面をしてられるか楽しみだぜぇ?その面が……絶望に染まる瞬間が!」
ニヤリと卑しい顔で笑うスロウスに、クロムは剣を構えながら言い放つ。
「てめぇごときには俺の表情を絶望に変えるのは無理だぜ。デブモブ。………その類いは……等の昔に経験している」
後半のクロムの言葉はきっとその前よりも小さく呟いた為相手には届かなかったであろう。
「だから……俺様はぽっちゃりしてるだけだぁ!!」
鎖を持ち直したスロウスはそう叫んだ。
さて……さっさと済ますか。
クロムも剣の柄を持ち直しながらそう思った。
「ククク…」
スロウスがニヤリと笑ったのと同時に体が引っ張られた。
「!」
そして、あっという間にスロウスの目の前まで引き寄せられる。
「なっ…!?」
通常なら鉄棒が抜けてもおかしくないスピードでスロウスは鎖を引っ張ったのにも関わらず、そのまま引き寄せられたことに驚くクロム。
しかし、考える間もなくスロウスは右腕を振りかざした。
「うらぁ!!!」
ラリアットをするように殴り付けられる。
その太く、筋肉質な右腕がクロムの腹を直撃した。
「ガハッ…!」
ドカン!
その強烈な一撃に壁まで飛ばされるクロム。
辺りに砂埃が舞う。
「グッ……ゲホッ ゲホッ!」
なんとか立ち上がり、血を吐きながら咳き込むクロム。
くそっ……
骨何本かいったなこれ……。
なんだ…?
なんであんだけ強く引っ張っていたのに抜けねぇんだ……?
なぜか抜けない鉄棒にクロムが疑問に思っていると、スロウスは楽しそうに口元を歪めた。
「なんで抜けねぇんだ?と思ってんだろぉ?」
「……」
ギロリと睨むクロムに口角をあげながらスロウスは喋り続ける。
「カエシって知ってるかぁ?」
「カエシだと…?」
「そうだ!刺さんのはすぐだが引っ張り出そうとすると棘が開いて抜けねぇようになるやつさぁ。この鉄棒にも刺のカエシがついてるんだよ!だから、抜けねぇのさぁ!!」
スロウスの言葉に今までの疑問が解消された。
カエシ…エイの尾や一種の生き物にもついてる一度刺されば抜けないようにするもんがついてるのか……。
無理に抜こうとすれば折れて体内に残る……
「カエシか…。面倒なもんつけやがって」
「ギャハハハ!てめぇは俺様なんかよりもすばしっこくて俺様を切りつけるのなんか余裕だろうが……こいつがある限りてめぇが俺様に勝つことは不可能だぁ!どうあがいても抜けねぇからなぁ!!ましてはてめぇは剣士だろぉ?振り回されりゃ間合いも満足にとれねぇ!てめぇがキルサマを庇ってくれて本当にラッキーだったぜぇ!これで……てめぇのその澄ました面をグチャミソに出来るんだからなぁ!!」
「はっ…こんなもんぶった切ってやるよ」
そう言いつつ試しに叩きつけられたときに壁に刺さった鉄棒を抜こうと前に進んでみるがびくともしない。
体の中でカエシが刺さる感覚が分かった。
「ククク……強がっても何にも変わらねぇ…よぉ!!」
グンッ
「!」
言うか早いかまた鎖を引っ張られ体が引き寄せられる。
今度は蹴りが左横腹を直撃した。
「ぐっ……!」
そこから、スロウスの一方的な攻撃が続いた。
飛ばされる前にまた鎖を引っ張られ、体が引き寄せられ攻撃がもろに直撃する。
ガードしようにも体制が整えられず上手くガードも儘ならない。
その巨漢を生かしたパワフルな攻撃のラッシュが続いた。
細身のクロムが連続で受けるにはあまりにも相性の悪い攻撃が続く。
「おらぁ!!」
「ぐっ…!」
再度壁に叩き付けられる。
「てめぇはスピードがある代わりにパワーが足りねぇんだよ。そして、当たれば1番相性の悪い相手が俺様ってことよ!」
「ギャハハハ!」と下品に笑いながらスロウスは勝利の雄叫びをあげた。
「くっ……」
強烈な攻撃にクロムのあばら骨は殆ど折れた状態となっていた。
くそっ……
間合いさえとれればこんな奴相手にもならねぇのに……!
口に溜まっていた血をぺっと吐き出す。
「しかしこんぐらいやっても死なねぇとこ見ると…てめぇも相当な化け物だなぁ。まぁ、いい。それよりも……どう殺してやろぉーかなぁ~?やっぱり……その綺麗でクールな面を面影なくすくらいぼこぼこのめちゃめちゃに殴るかぁ!?」
完全に勝ちを悟ったスロウスは、余裕ありげに言った。
「……」
引っ張り出そうとしても駄目…か。
なら……。
今まで辛うじて離さなかった剣を地面に投げる。
「おぉ?どーする気だぁ!?ついに諦めたかぁ?」
「……やれよ」
「あぁん?」
クロムの言葉に反応するスロウス。
「そんなに俺の顔を殴りたけりゃ殴ればいいだろ。ほら、かかってこいよ」
両手を広げ挑発する。これはクロムの作戦のうちだった。
稀琉を追うのを諦めたスロウスの額にはうっすら汗が滲んでいた。
もしかしたら……この場所に来てるのもあるが…稀琉の奴、鬼の血が目覚め始めてるのか…?
だったら尚更さっさと片さねぇとな。
「まぁ、いいや。キルサマは琉稀サマがなんとかすんだろぉ。それに…1番琉稀サマの前で調子こいてたクソガキをぶっ殺せるしなぁ」
ニヤリと笑ったスロウスがクロムを見据えた。
「はっ、言ってろよ。てめぇごとき時間稼ぎにもなんねぇよ」
「言ってくれるなぁ、クソガキ。キルサマの前では強がってかすっただけと抜かしてたが……」
ヒラリとコートが風に煽られた。
その右横腹には、深々と鉄棒が突き刺さっていた。
「そのほっせぇナリに突き刺さってやがるのによく言ったもんだぜぇ」
「生憎…俺は普通じゃないんでな。こんぐらいなんてことねぇんだよ」
「ククク……いつまでそのクールな面をしてられるか楽しみだぜぇ?その面が……絶望に染まる瞬間が!」
ニヤリと卑しい顔で笑うスロウスに、クロムは剣を構えながら言い放つ。
「てめぇごときには俺の表情を絶望に変えるのは無理だぜ。デブモブ。………その類いは……等の昔に経験している」
後半のクロムの言葉はきっとその前よりも小さく呟いた為相手には届かなかったであろう。
「だから……俺様はぽっちゃりしてるだけだぁ!!」
鎖を持ち直したスロウスはそう叫んだ。
さて……さっさと済ますか。
クロムも剣の柄を持ち直しながらそう思った。
「ククク…」
スロウスがニヤリと笑ったのと同時に体が引っ張られた。
「!」
そして、あっという間にスロウスの目の前まで引き寄せられる。
「なっ…!?」
通常なら鉄棒が抜けてもおかしくないスピードでスロウスは鎖を引っ張ったのにも関わらず、そのまま引き寄せられたことに驚くクロム。
しかし、考える間もなくスロウスは右腕を振りかざした。
「うらぁ!!!」
ラリアットをするように殴り付けられる。
その太く、筋肉質な右腕がクロムの腹を直撃した。
「ガハッ…!」
ドカン!
その強烈な一撃に壁まで飛ばされるクロム。
辺りに砂埃が舞う。
「グッ……ゲホッ ゲホッ!」
なんとか立ち上がり、血を吐きながら咳き込むクロム。
くそっ……
骨何本かいったなこれ……。
なんだ…?
なんであんだけ強く引っ張っていたのに抜けねぇんだ……?
なぜか抜けない鉄棒にクロムが疑問に思っていると、スロウスは楽しそうに口元を歪めた。
「なんで抜けねぇんだ?と思ってんだろぉ?」
「……」
ギロリと睨むクロムに口角をあげながらスロウスは喋り続ける。
「カエシって知ってるかぁ?」
「カエシだと…?」
「そうだ!刺さんのはすぐだが引っ張り出そうとすると棘が開いて抜けねぇようになるやつさぁ。この鉄棒にも刺のカエシがついてるんだよ!だから、抜けねぇのさぁ!!」
スロウスの言葉に今までの疑問が解消された。
カエシ…エイの尾や一種の生き物にもついてる一度刺されば抜けないようにするもんがついてるのか……。
無理に抜こうとすれば折れて体内に残る……
「カエシか…。面倒なもんつけやがって」
「ギャハハハ!てめぇは俺様なんかよりもすばしっこくて俺様を切りつけるのなんか余裕だろうが……こいつがある限りてめぇが俺様に勝つことは不可能だぁ!どうあがいても抜けねぇからなぁ!!ましてはてめぇは剣士だろぉ?振り回されりゃ間合いも満足にとれねぇ!てめぇがキルサマを庇ってくれて本当にラッキーだったぜぇ!これで……てめぇのその澄ました面をグチャミソに出来るんだからなぁ!!」
「はっ…こんなもんぶった切ってやるよ」
そう言いつつ試しに叩きつけられたときに壁に刺さった鉄棒を抜こうと前に進んでみるがびくともしない。
体の中でカエシが刺さる感覚が分かった。
「ククク……強がっても何にも変わらねぇ…よぉ!!」
グンッ
「!」
言うか早いかまた鎖を引っ張られ体が引き寄せられる。
今度は蹴りが左横腹を直撃した。
「ぐっ……!」
そこから、スロウスの一方的な攻撃が続いた。
飛ばされる前にまた鎖を引っ張られ、体が引き寄せられ攻撃がもろに直撃する。
ガードしようにも体制が整えられず上手くガードも儘ならない。
その巨漢を生かしたパワフルな攻撃のラッシュが続いた。
細身のクロムが連続で受けるにはあまりにも相性の悪い攻撃が続く。
「おらぁ!!」
「ぐっ…!」
再度壁に叩き付けられる。
「てめぇはスピードがある代わりにパワーが足りねぇんだよ。そして、当たれば1番相性の悪い相手が俺様ってことよ!」
「ギャハハハ!」と下品に笑いながらスロウスは勝利の雄叫びをあげた。
「くっ……」
強烈な攻撃にクロムのあばら骨は殆ど折れた状態となっていた。
くそっ……
間合いさえとれればこんな奴相手にもならねぇのに……!
口に溜まっていた血をぺっと吐き出す。
「しかしこんぐらいやっても死なねぇとこ見ると…てめぇも相当な化け物だなぁ。まぁ、いい。それよりも……どう殺してやろぉーかなぁ~?やっぱり……その綺麗でクールな面を面影なくすくらいぼこぼこのめちゃめちゃに殴るかぁ!?」
完全に勝ちを悟ったスロウスは、余裕ありげに言った。
「……」
引っ張り出そうとしても駄目…か。
なら……。
今まで辛うじて離さなかった剣を地面に投げる。
「おぉ?どーする気だぁ!?ついに諦めたかぁ?」
「……やれよ」
「あぁん?」
クロムの言葉に反応するスロウス。
「そんなに俺の顔を殴りたけりゃ殴ればいいだろ。ほら、かかってこいよ」
両手を広げ挑発する。これはクロムの作戦のうちだった。