Devil†Story
「なっ、なんじゃこりゃあぁぁ!?」
スロウスの目に写し出された光景は、剣の柄の上の部分の装飾がまるで羽のように変わり、その羽毛の装飾がされている部分が伸びて手首に刺さって体内に侵入していたからだ。
いつもは赤い宝石の様な装飾部分に目玉が表れスロウスを見ていた。
ーーオ前ハ契約者ジャナイ。契約者ジャナイオ前ガ、オレニ触レル事ハ許サレナイ。ソノ代償ニーー血ヲ頂クゾ
地の底から響いてきたような声がそう言ったのと同時にジュルと液体が吸われる音が耳に届いた。
「血が吸われてるだとぉ!?ヒイッ!やめろ!!離れろぉ!」
かなりのスピードで血が吸われていく感覚に剣を離そうとしたスロウスだが時既に遅し。もう片方の羽の装飾も手首に突き刺さった。
「やっ!やめろぉお!気持ちわりぃ!!ギャアアア!」
そう喚きながら剣を振り払おうと上下に手を振るが、そのふくよかな肌からみるみる内に水分がなくなっていく。
「ヒッ……!やっ、やめ……ギャアアア!!」
次の瞬間、断末魔が響きドサリとスロウスの体は崩れ落ちた。その姿はまるでミイラのようであった。
「だから言っただろうが。やめときなって。こいつは俺と契約してる剣だ。それ以外の俺と関係のない奴が持つと干上がるまで血液を吸われるんだ」
ミイラのように倒れているスロウスを一瞥し剣を拾い上げる。
「はー…いってぇ……」
スロウスが絶命したのを確認し、戦いの糸が切れて体の痛みが露わとなってきた。流石のクロムも結構なダメージを与えられ壁に寄りかかり空洞となっている腹を押さえる。
「こんなモブにこんだけ時間かかるたぁ…。ムカつくな」
息を深く吐き出したクロムは、深呼吸を行う。
ーーペッ…ヤハリ、コンナ奴ノ血ハマズイナ。血ニ脂肪ガ混ジッテイテ、トテモ飲メタモノジャナイ。ヤッパリオ前ノ血ガ1番ダナ。クロム
「…そんなこと言ったってやらねぇぞ。動けなくなるだろうが」
ーーソレハ残念ダ
「だが止血を手伝ったら…その時に出た血液とそこの床についてる分はやってもいいぜ」
本当に残念そうに呟く剣にそう提案するクロム。それだけ大きな傷だ。すぐにはいくらなんでも血が止まることはない。ただの剣ではない、この剣なら代償さえ払えば止血くらい朝飯前であった。
ただし先程の提案に乗ればの話だ。正直床に溜まっている血液は酸化し初め味は落ちている。更に言えば体外から出ている物なので、契約主であるクロムが許可を出さなくとも勝手に摂取することは可能である。
だがクロムは駆け引きをする気など更々なかった。次に進むために強引にでもやらせるつもりであった。
…まぁ、俺が強引にやらせなくとも…飲むと思うがな。案の定剣はその提案に食らい付いた。
ーーモチロンダ。ヤッテヤル。
また先程の触手の様なものが伸びてくる。
「周りにあるやつだけだぞ。それ以外に吸ったら…わかってんだろうな?」
ーーオ前ハ怒ラセルト恐ロシイカラナ。ソンナコトハシナイ。
それだけ言うと血を啜り始めた。それと同時に腹から血が流れていく感覚が消えていく。
時間にすればほんの数秒で床に大量に溜まっていた血液、腹の出血が消えた。
「よし…。これで問題なく進めるな」
ーー久々ニ貰ッタナ。ヤッパリ…オ前ノ血ガ1番ダ。
「血の味なんて誉められても嬉かねぇよ」
ーー後、イクラナンデモ…出血量ガ多カラ少シ休ンデカラ進ンダ方ガイイゾ。マダマダ、人間ジャナイ奴等ガ潜ンデルカラナ。
「…分かった。もう戻れ」
クロムがそう言うと剣は元の形状になった。
剣が勝手に血液を吸わなかった理由。それはクロムの機嫌を損ねたら血を飲ませて貰えないのはもちろん…怒らせたら恐ろしいと分かっているからだ。
数多の契約者と行動を共にしてきた剣が今までの契約者で1番恐ろしいと感じた契約者がクロムであった。
それと同時に一緒に行動する中で血液補充を怠らず、きちんとやる部分も居心地が良いと感じ忠誠心を持っていたのもあるが。
「ハァ…」
剣が元に戻ったのを見届けたクロムは大きく息を吐いた。
「流石に…でかい怪我したから速攻では動けねぇか…」
コートのファスナーを上にあげながらポソリと呟く。10分だけ休んだら先へ進む。面倒だが…俺らを狙ってる魔物がいるのなら、誰も見てない今が消すチャンスだからな。取り逃がすのは面倒くさい。
戦闘が終わり静けさが戻った部屋でクロムは目を瞑った。
スロウスの目に写し出された光景は、剣の柄の上の部分の装飾がまるで羽のように変わり、その羽毛の装飾がされている部分が伸びて手首に刺さって体内に侵入していたからだ。
いつもは赤い宝石の様な装飾部分に目玉が表れスロウスを見ていた。
ーーオ前ハ契約者ジャナイ。契約者ジャナイオ前ガ、オレニ触レル事ハ許サレナイ。ソノ代償ニーー血ヲ頂クゾ
地の底から響いてきたような声がそう言ったのと同時にジュルと液体が吸われる音が耳に届いた。
「血が吸われてるだとぉ!?ヒイッ!やめろ!!離れろぉ!」
かなりのスピードで血が吸われていく感覚に剣を離そうとしたスロウスだが時既に遅し。もう片方の羽の装飾も手首に突き刺さった。
「やっ!やめろぉお!気持ちわりぃ!!ギャアアア!」
そう喚きながら剣を振り払おうと上下に手を振るが、そのふくよかな肌からみるみる内に水分がなくなっていく。
「ヒッ……!やっ、やめ……ギャアアア!!」
次の瞬間、断末魔が響きドサリとスロウスの体は崩れ落ちた。その姿はまるでミイラのようであった。
「だから言っただろうが。やめときなって。こいつは俺と契約してる剣だ。それ以外の俺と関係のない奴が持つと干上がるまで血液を吸われるんだ」
ミイラのように倒れているスロウスを一瞥し剣を拾い上げる。
「はー…いってぇ……」
スロウスが絶命したのを確認し、戦いの糸が切れて体の痛みが露わとなってきた。流石のクロムも結構なダメージを与えられ壁に寄りかかり空洞となっている腹を押さえる。
「こんなモブにこんだけ時間かかるたぁ…。ムカつくな」
息を深く吐き出したクロムは、深呼吸を行う。
ーーペッ…ヤハリ、コンナ奴ノ血ハマズイナ。血ニ脂肪ガ混ジッテイテ、トテモ飲メタモノジャナイ。ヤッパリオ前ノ血ガ1番ダナ。クロム
「…そんなこと言ったってやらねぇぞ。動けなくなるだろうが」
ーーソレハ残念ダ
「だが止血を手伝ったら…その時に出た血液とそこの床についてる分はやってもいいぜ」
本当に残念そうに呟く剣にそう提案するクロム。それだけ大きな傷だ。すぐにはいくらなんでも血が止まることはない。ただの剣ではない、この剣なら代償さえ払えば止血くらい朝飯前であった。
ただし先程の提案に乗ればの話だ。正直床に溜まっている血液は酸化し初め味は落ちている。更に言えば体外から出ている物なので、契約主であるクロムが許可を出さなくとも勝手に摂取することは可能である。
だがクロムは駆け引きをする気など更々なかった。次に進むために強引にでもやらせるつもりであった。
…まぁ、俺が強引にやらせなくとも…飲むと思うがな。案の定剣はその提案に食らい付いた。
ーーモチロンダ。ヤッテヤル。
また先程の触手の様なものが伸びてくる。
「周りにあるやつだけだぞ。それ以外に吸ったら…わかってんだろうな?」
ーーオ前ハ怒ラセルト恐ロシイカラナ。ソンナコトハシナイ。
それだけ言うと血を啜り始めた。それと同時に腹から血が流れていく感覚が消えていく。
時間にすればほんの数秒で床に大量に溜まっていた血液、腹の出血が消えた。
「よし…。これで問題なく進めるな」
ーー久々ニ貰ッタナ。ヤッパリ…オ前ノ血ガ1番ダ。
「血の味なんて誉められても嬉かねぇよ」
ーー後、イクラナンデモ…出血量ガ多カラ少シ休ンデカラ進ンダ方ガイイゾ。マダマダ、人間ジャナイ奴等ガ潜ンデルカラナ。
「…分かった。もう戻れ」
クロムがそう言うと剣は元の形状になった。
剣が勝手に血液を吸わなかった理由。それはクロムの機嫌を損ねたら血を飲ませて貰えないのはもちろん…怒らせたら恐ろしいと分かっているからだ。
数多の契約者と行動を共にしてきた剣が今までの契約者で1番恐ろしいと感じた契約者がクロムであった。
それと同時に一緒に行動する中で血液補充を怠らず、きちんとやる部分も居心地が良いと感じ忠誠心を持っていたのもあるが。
「ハァ…」
剣が元に戻ったのを見届けたクロムは大きく息を吐いた。
「流石に…でかい怪我したから速攻では動けねぇか…」
コートのファスナーを上にあげながらポソリと呟く。10分だけ休んだら先へ進む。面倒だが…俺らを狙ってる魔物がいるのなら、誰も見てない今が消すチャンスだからな。取り逃がすのは面倒くさい。
戦闘が終わり静けさが戻った部屋でクロムは目を瞑った。