Devil†Story
「ただいま〜!2人とも戻ってたんだね!遅くなっちゃったみたいでごめんね」
稀琉はカラスを抱いた状態で入ってきた。
「おかえり」
「おーお疲れ〜」
刹那とロスはほぼ同時に稀琉の言葉に返した。俺は横目で稀琉のカラスを見る。だいぶ落ち着いて来た様子だ。
「うん。クロムもお疲れ様。さっきはありがとね」
俺の隣に来て抱き抱えているカラスを見せてくる。
「カー」
肩に止まっているクローが稀琉のカラスに声を掛ける。それに対して稀琉のカラスも鳴いて言葉を返していた。
「…別に。良かったな。落ち着いて」
無意識にクローにしてるように頬辺りを撫でるとピョンと跳ねて俺の腕に移動してきた。余程パニックになっていたのだろう。稀琉のカラスの体は土埃や枯れ葉がついている状態であった。
「あっ。駄目だよ太陽!」
俺が潔癖症である事を知っている稀琉は慌てて自分のカラス…太陽を戻そうと手を伸ばした。俺はそれを手で制した。
「いい。好きにさせとけ」
跳ねるように俺の腕を移動する太陽をじっと見る。甘えるように俺の体に頭を擦り付けている。それを見ている稀琉はオロオロしているが無視して動きを見続ける。
「そうか。お前太陽って名前だったんだな。だいぶ動けるようになったな」
「カー」
「……そうか。良かったな」
「カーカー」
バサバサとクローが止まっていない反対側の肩に飛んできて今度は俺の顔に頭を擦り付けてくる。
「「!!」」
稀琉は更に青ざめて固まってしまった。ロスも同様に変な顔をしていた。太陽はそのまますりすりと頬擦りを続けている。その時だった。
「カァー!」
「!」
突然クローが少し大きな声で鳴いた。耳元で鳴かれているので思わず片目を閉じる。クローは太陽に鋭い視線を送っておりそれを見た太陽はシュンと項垂れた。
「…やめろクロー。俺は構わない」
俺の言葉に納得しきれていない様子だが対抗するように俺の顔に頬擦りし始めた。
「えっと…何が起こってるの?」
漸くフリーズから溶けた稀琉が恐る恐る聞いてくる。
「あぁ…クローが太陽に文句言ったから諭しただけだ。…それより太陽。俺の腕に止まってもう一度翼を広げてみろ」
腕を前に出して太陽にそう言うと素直に俺の腕に止まって翼を広げた。じっと俺は視診する。
「……やっぱな。おい稀琉。こいつ怪我してるぞ」
「え?」
気付いていない稀琉に分かるように翼の根本を指差す。羽毛の部分は神経も通っておらず羽が折れたところであまり問題はないが根本は違う。恐らく木から落ちた時に枝で切ったのだろう。翼の根本から体にかけて出血していた。
「あ…本当だ」
「木から落ちたって聞いたからもしかしてと思ったが…自分のカラスの管理はきちんとしろよ」
「ごめん…診たつもりだったんだけど」
「ごめんね太陽」と稀琉が謝るとそれに答えるように「カー」と鳴いた。太陽の言葉が分からない稀琉は俺の顔を見る。…俺は翻訳機じゃねぇんだがな。溜め息をついてから太陽の言葉を代弁する。
「……大丈夫だと。自分でも今気付いたって。おい刹那。包帯巻いてやれ」
そのまま歩き出し刹那に太陽を預けようと腕を伸ばすと太陽は俺を見た。
「カー」
「いい。お前も稀琉に分かるように伝えろよ」
俺の言葉に返事をした後、少しだけ飛んで俺の額に頭を擦り付ける。
「!」
それを見たクローが文句を言おうと口を開けたので「やめろって」と諌めてから「安静にしてろよ」と太陽に伝えた。太陽はもう一度鳴いてから刹那の側に飛んでいった。
「……」
じっとまた恨めしそうな目で太陽を睨むクローに「…おい。お前こそ落ち着けよ。仕方ないだろ?」と撫でながら諭すと不満そうにしつつも首元に頭を擦り付けてそれ以上何か言うことはなかった。
「ー?なんだ?」
間抜けな顔をしている刹那に俺は問いかける。
「いやー…いつ見ても凄いなって思って。本当に会話が成り立ってるからさ」
流れるように手指を消毒し、手袋をしてから太陽に包帯を巻いている刹那は驚いたように答えた。
稀琉はカラスを抱いた状態で入ってきた。
「おかえり」
「おーお疲れ〜」
刹那とロスはほぼ同時に稀琉の言葉に返した。俺は横目で稀琉のカラスを見る。だいぶ落ち着いて来た様子だ。
「うん。クロムもお疲れ様。さっきはありがとね」
俺の隣に来て抱き抱えているカラスを見せてくる。
「カー」
肩に止まっているクローが稀琉のカラスに声を掛ける。それに対して稀琉のカラスも鳴いて言葉を返していた。
「…別に。良かったな。落ち着いて」
無意識にクローにしてるように頬辺りを撫でるとピョンと跳ねて俺の腕に移動してきた。余程パニックになっていたのだろう。稀琉のカラスの体は土埃や枯れ葉がついている状態であった。
「あっ。駄目だよ太陽!」
俺が潔癖症である事を知っている稀琉は慌てて自分のカラス…太陽を戻そうと手を伸ばした。俺はそれを手で制した。
「いい。好きにさせとけ」
跳ねるように俺の腕を移動する太陽をじっと見る。甘えるように俺の体に頭を擦り付けている。それを見ている稀琉はオロオロしているが無視して動きを見続ける。
「そうか。お前太陽って名前だったんだな。だいぶ動けるようになったな」
「カー」
「……そうか。良かったな」
「カーカー」
バサバサとクローが止まっていない反対側の肩に飛んできて今度は俺の顔に頭を擦り付けてくる。
「「!!」」
稀琉は更に青ざめて固まってしまった。ロスも同様に変な顔をしていた。太陽はそのまますりすりと頬擦りを続けている。その時だった。
「カァー!」
「!」
突然クローが少し大きな声で鳴いた。耳元で鳴かれているので思わず片目を閉じる。クローは太陽に鋭い視線を送っておりそれを見た太陽はシュンと項垂れた。
「…やめろクロー。俺は構わない」
俺の言葉に納得しきれていない様子だが対抗するように俺の顔に頬擦りし始めた。
「えっと…何が起こってるの?」
漸くフリーズから溶けた稀琉が恐る恐る聞いてくる。
「あぁ…クローが太陽に文句言ったから諭しただけだ。…それより太陽。俺の腕に止まってもう一度翼を広げてみろ」
腕を前に出して太陽にそう言うと素直に俺の腕に止まって翼を広げた。じっと俺は視診する。
「……やっぱな。おい稀琉。こいつ怪我してるぞ」
「え?」
気付いていない稀琉に分かるように翼の根本を指差す。羽毛の部分は神経も通っておらず羽が折れたところであまり問題はないが根本は違う。恐らく木から落ちた時に枝で切ったのだろう。翼の根本から体にかけて出血していた。
「あ…本当だ」
「木から落ちたって聞いたからもしかしてと思ったが…自分のカラスの管理はきちんとしろよ」
「ごめん…診たつもりだったんだけど」
「ごめんね太陽」と稀琉が謝るとそれに答えるように「カー」と鳴いた。太陽の言葉が分からない稀琉は俺の顔を見る。…俺は翻訳機じゃねぇんだがな。溜め息をついてから太陽の言葉を代弁する。
「……大丈夫だと。自分でも今気付いたって。おい刹那。包帯巻いてやれ」
そのまま歩き出し刹那に太陽を預けようと腕を伸ばすと太陽は俺を見た。
「カー」
「いい。お前も稀琉に分かるように伝えろよ」
俺の言葉に返事をした後、少しだけ飛んで俺の額に頭を擦り付ける。
「!」
それを見たクローが文句を言おうと口を開けたので「やめろって」と諌めてから「安静にしてろよ」と太陽に伝えた。太陽はもう一度鳴いてから刹那の側に飛んでいった。
「……」
じっとまた恨めしそうな目で太陽を睨むクローに「…おい。お前こそ落ち着けよ。仕方ないだろ?」と撫でながら諭すと不満そうにしつつも首元に頭を擦り付けてそれ以上何か言うことはなかった。
「ー?なんだ?」
間抜けな顔をしている刹那に俺は問いかける。
「いやー…いつ見ても凄いなって思って。本当に会話が成り立ってるからさ」
流れるように手指を消毒し、手袋をしてから太陽に包帯を巻いている刹那は驚いたように答えた。