Devil†Story
「何が違うんだよ?」


俺が聞き返すと稀琉はまた笑いながら言った。


「ボスとしてとか、言葉が分かるクロムを信頼してるって部分もあるだろうけど…やっぱりクロムが優しいからだよ」


変な事を言う稀琉に俺は稀琉の顔を見た。…こいつは何を言ってるんだろうな。俺が優しい訳ねぇだろ。そんなもん必要ねぇから"あそこ"に全部捨てて来たっていうのに。…また、くだらねぇ事を考えてる。これもそれも全部あの迷子になりやがったバカのせいだ。さっさと見付けていつもの生活に戻ろう。ついでにあの馬鹿は一発ぶん殴る。そう思った俺は行動に移した。


「何処でそう思ったのかは知らんが、そんなくだらないお喋りしてないで行くぞ」


クローをカラス小屋に戻してから俺は一度自室に戻る為に歩き出す。


「も〜、本当の事なのに…って、待ってよ!クロム!」


その後ろを走って追いかける稀琉。きちんと俺が言った事を覚えていた様でカラス小屋に太陽を戻す事なく連れてきたのを目で確認する。


「さっさと来いよ。こんな面倒な迷子のバカ探しさっさと終わらせて俺は寝てぇんだよ」


「それは分かってるよ〜」


「なら余計な事を言ってねぇで戻るぞ」


「分かったよ。でも行く前に…怪我の治療してからだよ!」


「そんなもん、要らない」


「ダメ!バイ菌入ったら悪化するでしょ!」


その後、俺と稀琉は
「いらねぇ」
「いや、ダメ!」
と言う会話を続けながら刹那が居るだろう談話室に向かった。
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