やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】

第2節:GO 強盗!




私とサブが、銀行についたのは、ちょうど銀行が開く朝の9時だった。



「タイミングばっちりだったな、小夜。」



サブが、私を見る。



「そうですね、サブさん。それじゃ、指定の口座に振り込んできますから、ちょっと待っててもらえますか?」



「ああ、行って来いよ。」



サブは、銀行の待合室のイスの方へと向った。



私は、大金の振込みのため、振込み用紙に書き込み、窓口で振込みを済ませた。



所要時間は、10分程度。



(意外と振込みって簡単・・・。)



今まで振込みさえしたことなかった私は、そんなことを考えながら、サブのところに戻った。



「サブさん、帰りましょうか?」



私は、待合室のイスに座るサブに話しかける。



「・・・・・ちょっと待って。」



サブは、目の前に立つ私には、目を向けず、少し離れたイスに座るお爺さんを見ていた。



「どうしたんですか?」



私は、サブが何故そのお爺さんを見ているのかわからずに尋ねた。

< 162 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop