やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・お金の管理・・・ですか?」
私は、イスに座る執事の後ろに立った。
「そうです。組の会計のすべてをこのパソコンに入力しています。」
執事は、パソコンを操作して、ひとつの表を出してくれた。
「これが、組に入ったお金と出ていったお金を表にしたものです。」
私は、その表を凝視する。
「イチ、ジュウ、ヒャク、セン、マン、ジュウマン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・凄い・・・」
私は、組に入った金額を見て驚愕した。
私の常識では考えられないくらいの金額が、そこには記載されていた。
「これは、笹山組のすべての下部組織から入ってくるお金ですから、これぐらいの金額にはなります。・・・・ただ、笹山組は、麻薬の扱いを禁止しているので、これでも、同様な組織からしたら、少ないくらいだと思いますよ。」
「これでも・・・少ないんですか・・・・」
私は、執事の顔を驚いた表情で見つめた。