やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「いや、その・・・何の話ですか?」
「・・・コアラの話だけど?」
「それ必要ですか?」
「・・・・意外と美奈が、リアリストだった話は興味ない?」
「興味なくはないですけど・・・今は違いますよね?」
「・・・・なるほど、で、何の話が聞きたいのかな?」
「捕まった話は、すでにポチさんから聞いてますから、その後、何で取調室に立てこもる事になったかという事ですよ!」
「小夜さん。」
その時、執事が、不敵に笑い、私を見た。
「は、はい。」
私は、いきなり執事に声を掛けられ、不敵な笑みを見て、背筋に緊張が走った。
「やはり、大和には、緊張感というものが足りないようです。」
残念なものを見る目で、組長を見つめながら、イスから立ち上がる。