やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「なんだよ・・・・わかったよ、小夜、悪かったな。」
私と組長に睨まれて、多勢に無勢と思ったのか、素直に謝る真木ヒナタ。
「組長・・・ありがとうございます。」
私は、組長にお礼を言った。
「いいってことよ。俺様は、溢れんばかりの包容力を備えた組長、笹山大和だからな。」
私に爽やかに笑いかける組長。
私は、とりあえず、苦笑いを返しておいて、元のホワイトボードの前に戻り、話を続けた。
「それでは、話を元に戻します。龍一さんの機嫌を直すいい方法がありましたら、言ってください。」
私の言葉に組長が、勢いよく手を上げた。
「はい、組長。」
私は、組長を指差した。