やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・・だよね。」
それしか言えない組長。
(・・・・真木さん・・・・酷い・・・)
私は、心の中でつぶやく。
私からは、はっきりと見えていた。
真木ヒナタが、ロケット花火の話が出た時に、咄嗟に、持っていたロケット花火を組長のズボンのポケットに滑り込ませたのを。
「ま、まさか・・・大和・・・お前のせいで火事が起きたのか!」
わざとらしく演技をする真木ヒナタ。
正座から立ち上がり、組長を睨みつける。
「えっ、えっ、ちょっと待てよ!えっ?何、これ?」
完全に混乱する組長。
私は、そんな真木ヒナタを冷たい目で見守っていた。
「お前のせいで・・・・池の鯉や・・・庭のカタツムリは・・・・」
再び、涙を流し始める真木ヒナタ。
(・・・それ、どっちも真木さんが食用に調理したものじゃん・・・)
私は、心の中で突っ込むが、当然、巻き込まれるのが嫌なので黙っていた。