やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「あっ、な、何ですか、サブさん。」
私は、サブの顔をまともに見ることができずに噛みまくりながら言った。
テーブル越しに近づいてくるサブの顔。
サブが、私に好意を持ってくれていることを知っているだけに、どういう態度をすればいいのか迷ってしまう。
(私には、龍一さんがいるし、でもサブさんも嫌いじゃないし・・・)
揺れ動く私の心。
そんな動揺の激しい私にサブが言った。
「・・・よく考えたら、組長とポチさん・・・逃げたんじゃない?」
「・・・えっ?・・・・・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
サブの指摘に叫ぶ私。
「・・・・やられたぁ~・・・もう!!!」
私の怒りは収まらなかった。