ずっと一緒に*先生の青②




「二人きりって
青波とパパが?」


私の言葉に
パパは眉を寄せ


「バカじゃないのイチ」


指をくわえたまま
眠った青波を
パパから受け取り
布団に寝かせると



パパは私の布団にもぐり
片腕を伸ばして
「おいで」と言った



今夜はここで眠るつもりかな


言われるまま素直に
パパに腕まくらしてもらうと



「たまにはイチと
二人きりで過ごしたい」



「だけど青波は?」



「カナに預けりゃいいよ」



ケロッと言うパパに
ため息をついてしまう



「そういうわけに
いかないよ」



「なんで?カナは青波の
伯母さんみたいなモンだろ」



まったく
パパにとって
いくらカナさんが
姉のような存在でも


私には違うし
青波にも違うよ



そりゃパパの入院中は
たくさんお世話になったけど
今じゃ私を妹みたいって
可愛がってくれるけど



カナさんは私の中で
女の人なのだ



パパと過去関係を持った
私の知らないパパを知ってる
女の人



私はきっと
自分で思う以上に
嫉妬深い



「子供が小さいのに
デートなんて
無責任なことしたくない」



不機嫌に言った私に
今度はパパが
ため息をついた





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