わたしの名前は…
「誰?」
「タメ。」
私は頭にきた。
何も知らないくせに、
いかにもモテナイ
「不細工!
ひがんでんじゃねーよ!」
履いていたヒール付きのサンダルを
不細工な顔に、左右、2回、
思いっきり投げ付け
「行こ!ユウキ!!」
裸足でユウキの手を引いて走って車に戻った――
「サキぃー!!」
大爆笑するユウキ…
「何も両方投げなくても!
やり過ぎだろ、
お前裸足だし!!」
大爆笑するユウキを見て
何だかキレ過ぎたのが今頃恥ずかしくなって、
笑えてきた。
「サンダル返せぇ!
不細工ぅ!!」
笑いながら叫んだ。
いつのまにか
大声を出す力も戻っていた。
全部ユウキのおかげ…
死なない、
元気だよ、私、
ユウキのおかげで、こんなに…
それを伝えたくて笑った―――
なのにユウキは、
「ありがとう…
サキ…」
と、なぜか私に言った。
ありがとうは、
私の言うべきことなのに…
ユウキはこのとき笑っていなかった。
表面は笑ってたけど、
こころの中は、
笑っていなかった………