わたしの名前は…

「何見てきれいって言ってんの?(笑)
えっ?サキ?!」




私は泣いていた…

「何、何で泣いてんだよ…
そんなに感動した?」

「うん。
きれいすぎて…」

「………。
かわいいな…
来年も一緒に観にこような!」


ユウキは私の肩を抱きよせ
また花火を観ていた…


私は花火の音より、
ユウキの鼓動に包まれ、
泣いた―――




きっと、
ユウキは気付いていた…



私の選んだ答えを―――





花火が終わり、
一気に帰りだす人の波…


私たちは
しばらくその場にいて、
冷えきった焼そばを食べた…


ビールを飲みながら
ユウキは私の食べるのを、
やさしく微笑んだまま見つめていた…



「おぉ!サキ!
全部食えたじゃん!!」


私の頭をグリグリ撫で
ユウキが飛びっきりの笑顔をする…



屋台の焼そば…
パックにサラっともられたたった一つ…



久しぶりに何かを食べきった…

食べたかった。

それが、
私がユウキからもらった愛への、
最高の返事…

最高の、

けじめの付け方…

だと思った―――

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