わたしの名前は…






「コウキ…
話があるんだけど…」

「何?
なんか改まって言われると緊張するなぁ。
良い話し?
悪い話し?」

「悪い話し―――」

「え゙ー!!
何だよ、聞きたくないなぁ…」

「うそ、うそ!
たぶん良い話し。
何でそんなにビビッてんの?!
何か悪いことしてんでしょ!」

「してねーよ!
至って白よ、オレ!
疑うのはお前が悪いことしてるからじゃねーの?
…って、
サキって人が前言ってた」


「…それはコウキが!
…まぁいいや。
早く迎えに来て!!」

「…あぁ、分かった。」



ちゃんと会って、
コウキの顔を見て伝えるんだ…

もう大丈夫、

産むお金はある。

バイトして、
独りきりで使うみちを無くしたお金。

通帳に200万はある…



産んでも大丈夫、
もう仕事してるから育てていける。

産んじゃいけない理由は何もない!

コウキが喜ぶ顔を見たら、きっと私たち、
あの頃に戻れる―――



頭に浮かぶ
コウキのあの頃の、
あの時の

「産んでよ!」

と、言ったあの時の笑顔――


あの笑顔をもう一度見たら――

きっとまた、
あの時と同じように
きっと
愛し合える―――





「何だよ、いい話って!
あんまじらさないで教えろよ。」

「あのねぇ、じつはねぇ…」



あの笑顔に逢うまで
もう少しだ…

「あのねぇ…」

「何だよ、早く言えよ!」

「もぉ!
急かさない、怒らない!
実は、やっぱり―――」



言うぞー!
見られるぞー!
コウキの笑顔!!


「妊娠してたの!私!!」


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