わたしの名前は…

理屈じゃない―――

ちゃんと、

綺麗事じゃなく、
からだとこころで、
それをコウキに教えてくれる人が、
ひとりも周りにいなかった―――


私に拒食症を、
それを続けてはいけないんだと、
身体と心で教えてくれた

ユウキや、

カナムのように…


コウキをちゃんと知って、
本気で向き合って、
コウキが大事だからこそと教えてくれる人間がいなかった…


そうして育った20年以上を
ナルセ先輩も、
私も、
カナムも、

変えてあげられなかった…



親のように、自分にもお金がある、
そんな錯覚…


貸してと一言言えば、
ポンと数万出てくるコウキの家に、
コウキに責任のある人間はいなかった…




「この間、コウキが泣いて、オレ死ぬって言うのよ…
借金あるみたいで…
それでとりあえず6万出したけど…
夫婦の問題でしょ!
あなた妻なのに、どうして協力してあげないの!!」


何度も、毎日かけた電話で、
ある日義母が、
私のせいで飲み歩き、
借金したんだと言って、
その話をした…

< 291 / 386 >

この作品をシェア

pagetop