わたしの名前は…
それが嘘なのか、
実際にコウキが思っていたのか…
コウキの父親が
「サキさんは〜
〜だって言うじゃないか」
と、コウキからそう聞いていると話したときのコウキの気まずそうな顔をちゃんと見れば解る…
嘘でもつかなきゃ、
コウキのこれ迄してきた情けない言動じゃ、
到底大きな顔して実家になんか戻られない…
ほら、
コウキは本当は解ってる。
ただ、抜け出せないだけ…
この、籠から―――
楽して餌をもらえたら、
どんな動物だってわざわざ狩りなんかしないでしょ…
どんなに私が全てを証しても、
どんな動物だって子供を護るのが本能…
そこに常識も、良識も微塵もなかった…
コウキは最後まで口を開かなかった…
「もう、調停します…
らち明かない…
母さん、もういい。
帰ろう…」
母は私の口から吐き出された真実全てに、怒り狂っていたようで…
「コウキ!
ただで済むと思うなよ!
ちゃんと責任は取ってもらうから。
覚悟しておきなさい!」
と、捨て台詞…
それにも私は少し笑え、救われたが、
「二度と来るなっ!」
と、コウキの父親に言われ、私たちに塩をおもいきりまいた
コウキの母親には、もっと笑わせてもらった。