そばにいて
「柚愛、とにかくこっちに座りなさい。」


えっ。

いやだ。

しかもお父さんの隣ってどうよ。

はぁー…。


「わかりました。」


結局は座らなきゃならないのね。

はやく自分の部屋にいきたい。


「純平くんは何歳なんだい?」

「俺は15歳です。」

「そうか。では、高校生かな?」

「はい。」

「そうか。確か柚愛は12歳だったな?」


私の年齢は関係ないでしょ?


「はい。今度中学に入学するんですよ。」

「そうかそうか。柚愛もそんなに成長したのか。」


今さら何よ。

それまでどうでもよかったわけ?

あんた私のこと大事なの?


「はい。そうなんですよ。純平さんは高校入学ですか?」

「はい。そうですよ。」

「どちらの高校に?」

「聖楠高校です。」


聖楠...。

そこそこ頭いいとこじゃん。

へぇ~

かしこいんだ。


「聖楠ですか?純平さん、かしこいんですね。」

「そんなことないですよ。」
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